work(仕事)は/wəːrk/、wore(wearの過去形)は/wɔːr/。どちらも「wor」で始まりますが、母音の音がまったく違います。説明を読むより先に、まずは聞いてみてください。
名詞
work
/wəːrk/R付き短母音
仕事
動詞
wore
/wɔːr/R付き長母音
身に着けていた(wearの過去形)
聞き比べポイント:どちらも「wor」で始まりますが、workとworeでは母音の音がまったく違うことに注目して聞いてみてください。
He goes to work by train.
彼は電車で仕事に行きます。
He wore a new shirt today.
彼は今日新しいシャツを着ていました。
母音字にRが付くと、母音の音が変わります。米国では、R付きの母音を「R-controlled vowel」、またこのR自体を「Bossy R」と呼んだりします。R付きの母音は、R付きをひとまとまりで捉えると分かりやすくなります。
workの「wor」は、wの後に続く「or」が例外的にR付き短母音(NURSE母音、/əːr/)になるグループです(word、worldと同じ仲間)。一方woreの「wor」は、-or+e(マジックe)の形(-ore)になっているため、例外パターンではなく、for・foreと同じ標準のR付き長母音(/ɔːr/)になります。同じ「wor」という文字の並びでも、直後にeが続くかどうかで、まったく違う音になる点に注意してください。
workとworeのように、同じ文字の並びでもマジックeの有無で音がまったく変わる単語は英語に数多くあります。英語の母音全体をa・e・i・o・uの5文字を軸に体系的に整理して理解したい方は、ELM式 英語母音マトリクス完全マスター講座(全9章・約80分)もあわせてご覧ください。

