英語の発音記号一覧|母音・子音を音声つきで確認(修正ジョーンズ式とIPA系表記)

英語の母音と子音を、発音記号の一覧で確認できるページです。すべての記号に例の単語をつけ、音声で聞けるようにしています。

発音記号は、辞書によって少し表記が異なります。同じ音を別の記号で表している場合もあれば、対象とする英語の種類や表記方式の違いによって表記が異なる場合もあります。本ページでは、ELM-Labが採用する修正ジョーンズ式と、現在の英語辞書でよく見られるIPA系の表記を並べて紹介します。

目次

発音記号とは

英語は、つづりと発音が一対一で対応していない言語です。たとえば同じ「ea」でも、seat と head では読み方が違います。

発音記号は、単語をどう読むかを、つづりとは別に文字で表すための記号です。つづりだけでは読み方が分からない単語も、発音記号を見れば読み方を確認できます。

IPA(国際音声記号)とは

IPAは International Phonetic Alphabet の略で、日本語では「国際音声記号」と呼ばれます。国際音声学会は1886年にパリで設立され、1888年にIPAの最初の版が発表されました。

IPAは、英語に限らず世界の言語の音を表すための共通の記号体系で、その後も何度も改訂されています。多くの英語学習辞書では、このIPAの記号をもとにした発音表記が使われています。

ただし、IPAはあくまで「記号の体系」です。英語の音をどの記号を使って書き表すか(どの音にどの記号を当てるか)は、辞書や教材ごとの表記方式によって異なります。そのため、同じIPAの記号を使っている辞書どうしでも、表記が少しずつ違うことがあります。

修正ジョーンズ式とは

ジョーンズ式は、イギリスの音声学者ダニエル・ジョーンズが『英語発音辞典』(1917年)で使った表記をもとにした方式です。日本の英語教育や英和辞典でも、この系統の発音表記が長く使われてきました。

本ページでは、ELM-Labが採用している、このジョーンズ式をもとにした表記を「修正ジョーンズ式」と呼びます。

ELM-Labが採用している「修正ジョーンズ式」では、次のように、対応する母音を同じ文字を基本として表し、一方に長音記号(ː)をつけます。

一方、現在の多くの英語辞書では、/ɪ/、/ʊ/ などのIPA記号を用いて音質の違いを示す表記が広く使われています。この表記では、sit は /sɪt/、book は /bʊk/ のように書かれます。

ELM-Lab(イーエルエム・ラボ)の発音記号表記方針

ELM-Labでは、次の方針で発音記号を表記しています。

  • アメリカ英語の発音に合わせています(例:hot は /hɑt/)。
  • 修正ジョーンズ式を使っています。辞書でよく見られる ɪ・ʊ・ɛ などの記号は使わず、i・u・e で表します。
  • g について、IPAでは通常、一階建ての ɡ が使われますが、ELM-Labでは可読性を考慮して通常のアルファベットの g を使います。

見慣れない記号が増えると、記号そのものを覚える負担が大きくなります。できるだけ普通のアルファベットに近い文字で表すことで、発音記号を読むハードルを下げるためです。

ただし、æ・ʌ・ɑ・ə・ɔ や、θ・ð・ʃ・ʒ・tʃ・dʒ・ŋ などは、ほかの文字に置き換えると別の音と区別できなくなるため、そのまま使っています。

英語の母音一覧

本ページでは学習上の便宜のため、日本の英語教育や辞書・教材で従来から用いられてきた一般的な分類(短母音・長母音・二重母音など)で整理しています。音声学的な分析の仕方によって、分類や母音の数え方は異なります。

なお、ELM-Lab内の一部の発音比較ページでは、学習上の整理により「短母音」「長母音」の分類が本ページと一部異なる場合があります。

「▶」を押すと、「例」の単語の発音を音声で確認できます。

短母音

修正ジョーンズ式
(当サイト採用)
辞書でよく見られる
IPA系表記(例)
例
/i//ɪ/
/e//ɛ/辞書により /e/
/æ//æ/
/ɑ//ɑ/
/ʌ//ʌ/
/u//ʊ/

長母音

修正ジョーンズ式
(当サイト採用)
辞書でよく見られる
IPA系表記(例)
例
/iː//iː/辞書により /i/
/ɑː//ɑː/辞書により /ɑ/
/ɔː//ɔː/辞書により /ɔ/
/uː//uː/辞書により /u/

二重母音

修正ジョーンズ式
(当サイト採用)
辞書でよく見られる
IPA系表記(例)
例
/ei//eɪ/
/ai//aɪ/
/ɔi//ɔɪ/
/au//aʊ/
/ou//oʊ/

rを伴う主な母音・母音系列

修正ジョーンズ式
(当サイト採用)
辞書でよく見られる
IPA系表記(例)
例
/əːr//ɝ/辞書により /ɜːr/
/ɑːr//ɑr/辞書により /ɑːr/
/ɔːr//ɔr/辞書により /ɔːr/
/eər//ɛr/辞書により /eər/
/iər/(/ir/)/ɪr/辞書により /ɪər/
/uər//ʊr/辞書により /ʊər/
/aiər//aɪər/辞書により /aɪɚ/
/auər//aʊər/辞書により /aʊɚ/

あいまい母音

修正ジョーンズ式
(当サイト採用)
辞書でよく見られる
IPA系表記(例)
例
/ə//ə/
/ər//ɚ/

「辞書でよく見られるIPA系表記(例)」の列は、現在の英語辞書でよく見られる表記の一例です。辞書によって表記は異なり、たとえば pen の母音を /ɛ/ とする辞書も /e/ とする辞書もあります。修正ジョーンズ式の記号を機械的に置き換えたものではない点にご注意ください。

なお、アメリカ英語では、話し手や地域によって law の母音を hot の母音と同じように発音することもあります。また、poor のような単語は、話し手によって for に近い音で発音されることもあり、発音の幅が大きい単語です。

英語の子音一覧

子音も、辞書や教科書で一般的に使われる分類で並べています。無声音と有声音が対になるものは同じ行に並べ、対になる音がないものは「—」としています。

「▶」を押すと、「例」の単語の発音を音声で確認できます。

破裂音

無声音例有声音例
/p//b/
/t//d/
/k//g/IPAでは通常 ɡ

摩擦音

無声音例有声音例
/f//v/
/θ//ð/
/s//z/
/ʃ//ʒ/
/h/——

破擦音

無声音例有声音例
/tʃ//dʒ/

鼻音

無声音例有声音例
——/m/
——/n/
——/ŋ/

側音

無声音例有声音例
——/l/

接近音

無声音例有声音例
——/r/
——/w/
——/j/

子音は、修正ジョーンズ式と辞書でよく見られる表記とで、ほぼ同じ記号を使います。注意が必要なのは次の2点です。

  • g:IPAでは通常、一階建ての ɡ が使われますが、ELM-Labでは可読性を考慮して通常のアルファベットの g を使います。
  • r:英語の一般的な r の実際の音はIPAでは [ɹ] と表せますが、英語辞書の音素表記では慣例的に /r/ が広く使われています。ELM-Labでもこの慣例に従って /r/ と表記します。

辞書と見比べるときの注意

表記の方式が違うと、同じ記号でも指している音が違うことがあります。

たとえば、アメリカ英語の辞書の中には、長音記号(ː)を使わずに seat を /sit/ と書くものがあります。一方、ELM-Labで /sit/ と書いたときは、sit の音を指しています。同じように、food を /fud/ と書く辞書もありますが、ELM-Labの /u/ は book の母音です。

辞書と見比べるときは、上の一覧の「辞書でよく見られるIPA系表記(例)」の列を参考にしてください。

よく似た母音を実際に聞き比べたい方は、「英語スペリング(発音と文字)」の各ページもご覧ください。

英語の発音とスペリングの土台作り

このように一覧にすると、英語にどんな音があり、それぞれを発音記号でどう表すのかは確認できます。

ただし、これらを発音記号の一覧として上から順に覚えていくのは、簡単ではありません。日本語の「あ・い・う・え・お」のように母音が少なければ覚えやすいのですが、英語には多くの母音があり、その数え方も分類の仕方によって異なります。また、発音記号だけを一覧で見ても、それぞれの母音が文字やつづりとどのように関係しているのかは見えてきません。

ELM式では、英語の母音を、まず文字と結びつけて整理することから始めます。

a・e・i・o・u の短母音・長母音、rを伴う母音、二重母音などを、文字との関係から整理し、英語の母音の全体像をつかみます。そのうえで、それぞれの母音について、基本的なつづりや典型的なパターンを学び、代表的な例外まで確認していきます。

発音記号を一つずつばらばらに暗記するのではなく、文字・音・つづりを関連づけて理解することで、英語の発音とスペリングの土台を作る。それがELM式の考え方です。

「ELM式 英語母音マトリクス完全マスター講座」では、まず英語の母音を文字との関係から体系的に整理し、母音全体の「整理棚」を作ります。

「ELM式 英語31母音スペリングマスター講座」では、その整理した31の母音それぞれについて、基本のスペリング、特殊なパターン、代表的な例外を学び、音とつづりを結びつけていきます。

STEP 1|母音の全体像を整理する

ELM式 英語母音マトリクス完全マスター講座

STEP 2|音につづりを結びつける

ELM式 英語31母音スペリングマスター講座

目次